人工透析
人工透析は腎不全など腎臓の働きが低下した場合に、腎臓に代わって老廃物や毒素など血液の浄化を行う治療方法です。人工透析には血液透析と腹膜透析の2種類の方法があります。血液透析と腹膜透析のどちらを行うかは、それぞれの治療方法の特徴と患者さんの腎臓の状態や生活習慣などを考慮して決められます。
透析をされる方は年々増加しています。透析となると時間的制約等日々の生活に少なからず支障ができてしまいます。現在糖尿病を指摘されている方、腎機能が低下されている方は食事・生活の仕方を考えていただき透析治療とならない身体づくりをして頂ければと思います。透析が生活の全てでなく、QOLを高める手段の1つになることが、私たち透析室スタッフの願いです。
透析室の特徴
当院には35床を備える人工透析室があり、80名近くの患者さんが血液透析を受けられています。透析は月・水・金曜日(午前・午後)または火・木・土曜日の午前の週3回行います。1回の透析時間は約4時間前後となります。
最近は生活習慣病や高齢化の波がここにも波及し、糖尿病性腎症から慢性腎不全を合併された患者さんが増加しています。
導入期は悲嘆やあきらめの心境だったのが、維持期となってから自分の時間を有意義に使って過ごされている方もいらっしゃいます。食事や飲水量のコントロールは大変ですがそれに向き合いながら人生を楽しんで頂ければと思います。
●血液透析
血液を体外に取り出しダイアライザーと呼ばれる透析器(人工膜)を通すことによって、血液中の老廃物や余分な水分を取り除き血液を浄化します。 きれいになった血液は、再び体内に戻されます。 血液をダイアライザーに送るためには、血管に針を刺して血液を体外循環させる必要があります。一般的な血液透析の場合、原則的に1週間に2~3回程度通院して透析を受けることになります。1回の透析には平均4時間程度かかります。
●腹膜透析
腹膜透析とは、はご自宅や職場で患者さんご自身が行う治療です。お腹の中(腹腔内)にカテーテルを植え込む手術をし、そのカテーテルを通して、お腹の中(腹腔内、透析液を入れておく事によって体の中にいらなくなった毒素や余分な水が、腹膜の血管を通して透析液に出るというしくみです。
診療スタッフ
渡部 秀雄(腎臓内科部長)専門領域 |
梅田 俊一(泌尿器科部長)専門領域 |